Rabbit or Duck?

Chronicles of My Ambiguous Life

読書メモ3

 

世界で活躍する人が大切にしている小さな心がけ

世界で活躍する人が大切にしている小さな心がけ

 

 はじめに

私たちが気軽に試せること・明日からできることを紹介し、新たな時代が私たちにもたらす可能性をなるべくたくさん取り込むためのヒントを集めたものです。(15)

 

1 「正しいやり方」より「むやみにやってみる」―新しいルール

  • 「世界で活動する」「新しい分野にチャレンジする」「自分の仕事の将来を切り開く」とは、そんなに大それたことではない(409)
  • 「正しいやり方をしよう」「無駄はしたくない」などと思わず、とにかく自分ができるところから始めてみること(409)  

2  気楽に声をかける、答える、質問するーコミュニケーションの基本

  • 気軽にコミュニケーションを取る、通りすがりの人とでも会話を楽しむ、というセンスや、肩に力が入らないちょっとしたユーモア、そして知らないことは何でも聞いてしまうという姿勢が、世界で活動するには重要(462) 

3 どこに座るかであなたの価値が決まるー戦略的ポジショニングのすすめ

  • 「日本人ばかり集まったテーブル、前からよく知っている人たちのテーブルは避ける」というのを自分のルールにしています(593) 

4 好奇心がポイント 

  • 自分が疑問に思ったこと、感じたことを質問したり、話したりすればよい(620)
  • How is Abenomics perceived/received at your place of work or among your friends?(633)
  • 素直に相手への好奇心を持つ。そして想像力を持って自分との関連を見つけることが、「一期一会」のテーブルでの会話を楽しいものにする(647) 

 

5 「ダメ元」で言ってみるーしっかりとセンス良く主張する方法 

  • 「ダメで元々」と頼んでみたり、聞いてみたりする(663)
  • 求めないと何も始まらない、少なくとも自分の希望を伝えることが大事(673)
  • 相手のミスでは我慢せず断固自分の権利を主張する(688)
  • 私がこうした交渉や喧嘩をする場合は、十分に睡眠をとり、エネルギーレベルを高くしておいて、自身を持って自分の立場をクールに、しかし力強く主張します。(701) 

6 先手必勝!―自信がない時こそ実践したい発言法

  • 「口火を切る」、あるいは「なるべく早く順番が回ってくるように位置取りをする」ことです。また、「先手」がとれなかった場合には、簡単なことでもよいので「自分にしか言えないユニークなことを言う」ように心がけること(784)
  • 特に英語の場合は、何でもよいから先に言うことが不可欠です(806)
  • セミナーや会合、電話会議でも、「質問は?」と言われたときにすかさず質問やコメントをするのは有効なアプローチ(832)
  • 長期的には自分にしかできないユニークな発言を目指しつつも、当面を乗り切る策として「先手必勝!」(860) 

7 何を着ていくか?―場の雰囲気を壊さず、自分らしさをアピールする裏技

  • 自分の服装に自身を持つのはとても大切なことです。皆がブラックタイやロングドレスでいる時に、自分だけその場に合わない服装をして行くと、それだけで気後れしてしまいます。(887)
  • 会議やディナーの主催者は、目的を考えて招待する人を選び、ある雰囲気を作り出そうとしているわけですから、服装についても、その気持ちを思いやることが大切です。同時に服装によって、自分の存在やユニークさをアピールすることも忘れてはなりません。(938)

8 「鈍感」のすすめー経験を積むためのレッスン

  • 日程さえ合えば、誘われたら一度は行ってみることを自分のルールとしています(977)
  • レベルが高そうな場合でも実際に行ってみて、直感的に「I belong here(自分にふさわしい場)」と感じたら、何とかそのつながりを続けようとします。(995)
  • いろいろな「場」をどれだけ踏むか。新しい多様な経験をどれだけ積むか。そして、その時にどれだけ自然体でいられるかーー。こうしたことは、世界がつながっている中、個人が活動するうえでとても大切です。(1008)
  • 誰にでも「やめようか」という誘惑にかられることがありますし、最初は居心地が悪いことも当たり前です。そのあたりは感度を「鈍く」して素知らぬ顔で続けていくと「新たな経験」と「つながり」が得られるようです。(1017)

9  完璧を目指さないー変化の時代の処世術

  • 完璧を期するがゆえに「何もできない(したくない)」(1023)
  • 完璧にこだわるあまりに、「試す、実験する、ちょっとやってみる」という、今必要とされている「プロトタイピング」や「実験」がなかなか行われません。また完璧になるのを待っていると時間だけが過ぎてしまい、状況が次々と変わってしまう(1031)
  • 新しいスキルや言語は、実際に使ってみないといつまでたっても上達しません。(1045)
  • 一つは「いろいろ考えすぎないで、すぐに行動すること」。もう一つは「変化を認めること」(1057)
  • 何が好きかわからない、好きなものがないというような場合は、手当たり次第にやってみることも大事(1071)
  • 質問にしても、「あれ?」と思ったことはすぐ聞いてみる。「何かヘン」と思った時に「自分が間違っているのでは?」と躊躇せずに、疑問として聞いてみるのがいいと思います。つまり、「自分がどう思われるかを意識しない」ことを心がける、とでもいえるでしょうか。(1071)
  • 「一歩が踏み出せない」「ためらいがちになる」などと感じたら、「完璧の呪縛」なのではないかと、自問自答してみては?そして一歩踏み出し、自分の変化・進化のプロセスを追うようにしてみてはいかがでしょうか。「世界は刻々と変わっている」ということを忘れてはいけません。(1087)

10 一に体力、二に体力!―世界で活躍する人の共通条件

  • グローバルで活躍していくための必須の要件であり、海外で活動する上で私が最も大事だと思うものは「体力」なのです。(1102)
  • 時差や水、食べ物などがかなり違う環境に行っても元気でエネルギーレベルを保つことができる(1102)
  • 長時間のフライトの後、ホテルについて運動すると、疲れが吹っ飛び、エネルギーが戻ってくるような気がしますし、時差も早く解消できるようです。(1140)

11 「明日のリーダー」はこう育つーサンガレン・シンポジウムの舞台裏

12 周到に、しかし臨機応変にーパネル討論での議論のコツ

  • パネルの本来の目的を達成するためには、何をしたらよいのでしょうか。そのコツは、周到な準備、その場での臨機応変な対応、テンポの良さ、聴衆をどう巻き込むか、の4点です。(1292)
  • 準備で最も大事なのは、各パネリストがパネルの目的や進行案の概要をあらかじめ理解しておくよう事前に説明し、強調したいこと、触れてほしくないことがあるか明らかにしておく(1299)
  • 自分が当事者として考えられることを切り口とするアプローチは、今でも応用しています。(1355)
  • 誰でも最初からうまくいくわけではないし、毎回うまくいくわけでもありませんが、場数を踏み、実践の頻度を増やせば、誰にでもできるようになります。(1396)

13 自分しか語れないことは何か?―プレゼンテーション必勝法・その1

  • プレゼンテーションは、その場、その時、聴衆、そしてプレゼンテーションをするあなたという一度限りの「組み合わせ」によるものです。その中で最も大切なのは、「あなた」なのです。(1455)
  • あなただけが知っていること、あなたの経験やストーリーを語ること、それもあなたの一番やりやすいスタイルですることが一番だと思うのです。(1455)
  • 聞いている人が何か考えたり、感じたりするメッセージを残す。これができればプレゼンテーションは成功だと思います。(1471)

14 聞いている人の「自分ごと」にするープレゼンテーション必勝法・その2

  • 「自分にも関係がある」と思ってもらうためのコツ
  • 思いがけない問いかけをする(1478)
  • 意見や見解の違いを促すような設定をする(1478)
  • 聞いている人の「自分ごと」にする(1478)
  • 難しいことを説明するためのテクニックを磨くのがプレゼンテーションの目的ではありません。それぞれが自分の引き出しの中を見て、新たな引出しをつくろう、新たなものをいれようという気になってもらうことが目的(1540)

15  予行演習とフォローアップを忘れないープレゼンテーション必勝法・その3

  • 誰に何を伝える?最初にプレゼンの「背景」を知る(1559)
  • 最初に行ったのは、セミナー全体の目的と位置づけ、プログラム、ほかのスピーカー、そして予想される参加者を確認すること(1559)
  • 全体のストーリーを2ページ程度のレジメにまとめる(1573)
  • レジメは、セミナーの背景や狙い、私に期待されている役割、ほかのスピーカーとは違う「私しか」語ることのできない経験や事例などを考え合わせながら、一番伝えたいこと(メッセージ)とそこに至るまでの流れをアウトラインの形で書いてみる。(1585)
  • 自信を持てるようになるまで繰り返し練習をする(1622)
  • フォローアップを忘れない(1641)
  • 重要なのは、その後どのようなフォローをするか、どんなことを学ぶかだと私は思います。(1653)
  • 自分なりに原因を考えたり、ビデオがある場合はそれを見たり、アンケートの結果をレビューしたりします。何となくしっくりこなかった、という感じをそのままにしておくと、心の中で活動が「終わらない」ので、引きずってしまうからです。(1653)

16 他人の知恵を借りるーアイデアを磨く秘策

  • 自分の思っていること、目指していることを「気楽」に人に説明すると、いろいろな意見や新しいアイデアが返ってきたり、意外なコメントが出されたりします。そうすると、自分自身でも何が言いたいのか、何を目指しているのかが、だんだんはっきりしてきます。(1755)
  • また、ある意見を聞いたら、それにきちんとコメントしたり、質問をしたりすることも同じうように大切だと思います。(1755)

17 成功か失敗ではない、何を学ぶかー「フィードバックや評価」を次に活かす方法

  • 最近のように社会が刻々と変わる中では、プロトタイプを数多く作って試しながら
  • イデアを磨いていくアプローチが有効です。完成してから市場に出す、完璧な活動計画を作ってから実行するよりも、周囲の意見や反応を聴きながら、より良いものにしていくやり方が時代にかなっているのです。(1781)
  • 自己評価において大事なのは、時間の流れの中で、また広い視点から客観的に今の自分の力や活動を評価すること(1808)
  • 「ほかの人と比べて自分のユニークさは何なのか(他との違い)」、「昨日の私と比べてどう違うのか(自分自身の違い)」(1808)

18 当事者意識を持つー協働がうまくいく前提条件

  • これからの時代を生きていくためには、「ほかの誰かがやってくれる」という意識ではなく、「自分がやる」「これは自分の責任だ」という意識を皆が持って、自分のユニークさを活かし、目標に向かって力を尽くすことが期待されている(1837)
  • いろいろな能力を持つ人を盛り立て、共有する目標を達成するための活動に巻き込むことが、誰にとっても必要(1837)
  • 「違い」は「優劣」ではないと実感することができます。それぞれ「自分は何者か」「得意技は何か」を持つ多様な人を巻き込んで、ある目標を達成しようとする場合、こうした「違い」を「優劣」と混同しない姿勢、実際に遭遇した経験が役に立ちます。(1864)

19 人を組織に合わせるのではなく、組織を人に合わせるー実践・ダイバーシティ

  • 「違い」を尊重して積極的に受け入れるというダイバーシティを実践するためにも、そ組織のほうを新しい人に適応させる、それにより新たな組織やプロジェクトを創りあげる(1907)

20 言葉で人を動かすーメンバーをふるい立たせるその一言

21 仕事を楽にするものー「すぐやる」「順序を変更する」で生産性をアップ

  • すぐできることをその場で終えると、時間の無駄が少なくなる(2024)

22 「友人のポートフォリオ」をつくるー人生の分散投資

  • 年齢に関係なく、「すごい」と思う人に出会ったら、どんどんリストに付け加えてしまう(中略)私はこれを「友人のポートフォリオ」と呼んでいます。(2157)
  • 課題、分野、時期などに応じて、いろいろな役割をしてくれる友人グループ、あるいはサポートグループを持つというのが、「友人のポートフォリオ」の意味です。(2157)
  • ロールモデルは、ただ一人と絞り込まずに、多様なほうがよい。(2183)

23 活動の時間配分を振り返るー年に一度の「棚卸し」

  • 「私は誰」というのは、名前と所属する組織(会社)、担当している仕事のことをただ話すのではなく、「私のユニークさは何か」「何がほかの人と違うのか」を中心とするのです。(2213)
  • 自分のやってきた活動を常にまとめ、写真家やデザイナーが自分の作品集を持っているように、「ポートフォリオ」を持つことです。(2213)
  • これには少なくとも二つの意味があります。一つは、その場に応じて、話す内容を選べるということ。もう一つは自分のポートフォリオを常に新しくしておく必要がでてくるということです(2213)
  • 自分のポートフォリオを常に新しくしておくためには、昔の経歴(出身大学など)ではんく、最近やってきた活動を考えて、説明の中心にすることが大事です(2227)
  • 世界で活動するための第一歩は、「私は誰か、ほかの人とは違うこんな特色がある、そしてこの方向を目指している」といったことを自分なりに明確に説明することです(2253)

24 「やらないこと」を明確にするー「見切り」が必要である理由

  • 何年も続けて同じ目標が設定されるのはおかしい(2268)
  • 私たちの資源は限られています。中でも一番限られているのは、自分の時間とエネルギーです。やらないことを明確にしておけば、そのために時間を使うことはもちろん、「やるべきか、やらざるべきか」とハムレットのように悩んだり、「必ずやらなくちゃ」と強迫観念に駆られたりすることもなくなります。(2281)

25 「つながり」の賞味期限を意識するー変化を身近なものにするコツ

  • 「住む場所や働く場所を変える」「つきあう人を変える」、つまり周囲の環境を変えることによって、新しい発見のきっかけをつくる(2344)
  • ネットワークにも「棚卸し」が必要(2361)
  • フォローする人、キュレーション、テーマなどをときどき見直し、まだ世界の潮流に合っているか、過去の遺物になっていないかを自分なりに検証することです。自分の活動の棚卸しと同じように、本来何を求めて「つながる」のかをもう一度思い返し、「つながり」の対象、ネットワークの棚卸しをするのです。(2373)

26 「ひょっとしておもしろいかも!」ー新しいことを始めるコツ

  • チャレンジしたことを評価する(2416)
  • 自信というのは「自分に対する信頼」なので、ダメでもチャレンジしたことは自分なりに評価できるし、周囲を気にしてもほとんど意味がないと思っています。(2416)

27 思い通りいかず挫折したら?-初めはやけ酒、それから……

  • やりたいこと、チャレンジすることの起源を決めてしまう方法も使います。(2470)
  • 「来年まで実行・達成できなかったら、あきらめる」と「Exit Plan」(出口戦略)を決めてしまうのです(2470)
  • 「自分のためにやっている」「これから何が学べるか」「修羅場の経験から自分にはどんな力がつくか」と考えることができ、「やらされている感覚」がなくなり、エネルギーが出てきます。(2470)
  • 「自分のために」というと利己的なように聞こえるかもしれませんが、そうではなく、この人生は自分の人生なのだ、ということを自覚して、行動することだと思います。(2470)

28 また気楽に始める!-「やめようか」と思った時の対処法

  • 私のモットーは、「一度中止してもまた気楽に始める!」というものです。1日や2日、あるいは1週間くらいできなかったからといって、あまりくじけず、何しろまた始めることがコツだと思っています。(2497)

おわりに

  • 「常に新しいことを試すこと」「不必要に深刻にならず、将来はより良くなると信じること」「ほとんど何に対しても良い面をみようとすること」は、年齢や経歴に関係ない、と実感しています。(2524)