読書メモ1
ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり(ファシリテーション・スキルズ)
- 作者: 堀公俊,加藤彰
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
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第1章 導入編
ワークショップとは?
主体的に参加したメンバーが協働体験を通じて創造と学習の場を生み出す場 (p.10)
会議や研修:オーケストラの演奏→決められた手順に従って全員が忠実にプレイ
ワークショップ:ジャズ(ジャムセッション)→各人の知恵や個性をぶつけ合う。
ワークショップで最も大切なのは創発性:今、ここ
ワークショップの5つの特徴(p.14)
- 参加:多様なメンバーの主体的な参加
- 体験:それぞれの体験を持ち寄る。ワークショップを通じて共通の体験。
- 協働:対話という共同作業、活発な相互作用⇒ワークショップの中核
- 創造:一人では思いつかない発見、成果、新しい何かを生み出す
- 学習:気づきの獲得
ワークショップの3つのタイプ(p.16)
- 組織型(問題解決型)
- 社会系(合意形成型)
- 人間系(教育学習型):個人の教育、学習、成長を目的
知識や経験を無理に入れ替えようとするのではなく、集団の中でぶつけあって組み換え、新しい意味を見出していく、新しい知識を発見していく
ワークショップの3つの要素(p.20)
- チーム(グループ):誰がどんな環境に集まるの?
- プログラム:何をどういう順番でやるの?
- ファシリテーター:どうやって臨機応変に対応しながら進行していくの?
プログラム
どんな人が参加しようが、ある程度の時間の中で、それなりの成果が出るようにプログラムが必要。活動内容、テーマ、スケジュール、活動に必要な道具などの段取り。
ファシリテーターの役割
- チームやプログラムの味付け:事前の指示や盛り上げ方、作業中の介入や励まし、事後のフォロー
- チームやプログラムで対応できない事態を吸収する:チーム活動を阻害する問題行動に対処する、論点のズレを修正、少数意見を用語、参加者が対立の挑むように促す
- チームやプログラムを臨機応変に組み替える:時間の管理
ワークショップデザインの流れ(p.26)
コンセプト:対象者、目的
プログラムの方針・型:起承転結型、体験学習型、発散収束型、問題解決型、目標探索型。
プログラムの詳細:セッション(ユニット、モジュール)に分ける。
第2章 ワークショップをデザインしてみよう(p.33)
コンセプトはワークショップの土台(p.34)
→誰を対象とした、何を目的、意図とするのか。
- 何のために、何を実現したいのか、生み出したいのか、どんなことが起こって欲しいか、何をみんなに伝えたいか、何を持ち帰ってもらいたいか→曖昧な言葉にしない。
プログラム(p.42)
オープニング、本体、クロージングの3つの部分。
- オープニング:WSの狙い、ゴール、進め方、ルールの共有
- 本体
- クロージング(まとめ):成果や行動計画の確認
プログラムの基本形
- 起承転結型
- 体験学習型
- 問題解決型 等
プログラムのデザイン(p.54)
プログラムはいくつかのセッションで構成される。
1つのセッションは30-120分、それぞれに狙いがある。その狙いをアクティビティ、テーマ、場で実現する。
狙いは明確に。→「名詞+動詞」にするといい。ex.「アイデアを出す」「実行計画を作る」+達成(目標)レベルを加える。
セッションには2つの狙いがある
- 成果:何をアウトプットとして出すのか?
- 関係性:参加者の関係性をどのようにしたいのか?
アクティビティ
- 場を温める(アイスブレイク)
- 資源を引き出す
- 話し合う
- つくりあげる
- 分かち合う
テーマ
問い(発問)にほかならない。→質問文で表す。
ex. 「良いチームとは何か?」「我々のビジョンは何か?」
セッションの狙いと問いを整合させる。複数の問いを立てるときは答えやすいものから深いものへ。