Rabbit or Duck?

Chronicles of My Ambiguous Life

読書メモ1

 

ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり(ファシリテーション・スキルズ)

ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり(ファシリテーション・スキルズ)

 

 

 第1章 導入編

ワークショップとは?

主体的に参加したメンバーが協働体験を通じて創造と学習の場を生み出す場 (p.10)

会議や研修:オーケストラの演奏→決められた手順に従って全員が忠実にプレイ

ワークショップ:ジャズ(ジャムセッション)→各人の知恵や個性をぶつけ合う。 

ワークショップで最も大切なのは創発性:今、ここ

ワークショップの5つの特徴(p.14)

  1. 参加:多様なメンバーの主体的な参加
  2. 体験:それぞれの体験を持ち寄る。ワークショップを通じて共通の体験。
  3. 協働:対話という共同作業、活発な相互作用⇒ワークショップの中核
  4. 創造:一人では思いつかない発見、成果、新しい何かを生み出す
  5. 学習:気づきの獲得

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ワークショップの3つのタイプ(p.16)

  • 組織型(問題解決型)
  • 社会系(合意形成型)
  • 人間系(教育学習型):個人の教育、学習、成長を目的

知識や経験を無理に入れ替えようとするのではなく、集団の中でぶつけあって組み換え、新しい意味を見出していく、新しい知識を発見していく

ワークショップの3つの要素(p.20)

  1. チーム(グループ):誰がどんな環境に集まるの?
  2. プログラム:何をどういう順番でやるの?
  3. ファシリテーター:どうやって臨機応変に対応しながら進行していくの?

プログラム

どんな人が参加しようが、ある程度の時間の中で、それなりの成果が出るようにプログラムが必要。活動内容、テーマ、スケジュール、活動に必要な道具などの段取り。

ファシリテーターの役割

  1. チームやプログラムの味付け:事前の指示や盛り上げ方、作業中の介入や励まし、事後のフォロー
  2. チームやプログラムで対応できない事態を吸収する:チーム活動を阻害する問題行動に対処する、論点のズレを修正、少数意見を用語、参加者が対立の挑むように促す
  3. チームやプログラムを臨機応変に組み替える:時間の管理

ワークショップデザインの流れ(p.26)

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コンセプト:対象者、目的

プログラムの方針・型:起承転結型、体験学習型、発散収束型、問題解決型、目標探索型。

プログラムの詳細:セッション(ユニット、モジュール)に分ける。

 

第2章 ワークショップをデザインしてみよう(p.33)

コンセプトはワークショップの土台(p.34)

→誰を対象とした、何を目的、意図とするのか。

  • 何のために、何を実現したいのか、生み出したいのか、どんなことが起こって欲しいか、何をみんなに伝えたいか、何を持ち帰ってもらいたいか→曖昧な言葉にしない。

 プログラム(p.42)

オープニング、本体、クロージングの3つの部分。

  • オープニング:WSの狙い、ゴール、進め方、ルールの共有
  • 本体
  • クロージング(まとめ):成果や行動計画の確認

プログラムの基本形

  • 起承転結型
  • 体験学習型
  • 問題解決型 等

プログラムのデザイン(p.54)

プログラムはいくつかのセッションで構成される。

1つのセッションは30-120分、それぞれに狙いがある。その狙いをアクティビティテーマで実現する。

狙いは明確に。→「名詞+動詞」にするといい。ex.「アイデアを出す」「実行計画を作る」+達成(目標)レベルを加える。

セッションには2つの狙いがある

  1. 成果:何をアウトプットとして出すのか?
  2. 関係性:参加者の関係性をどのようにしたいのか?

アクティビティ

  • 場を温める(アイスブレイク)
  • 資源を引き出す
  • 話し合う
  • つくりあげる
  • 分かち合う

テーマ

問い(発問)にほかならない。→質問文で表す。

ex. 「良いチームとは何か?」「我々のビジョンは何か?」

セッションの狙いと問いを整合させる。複数の問いを立てるときは答えやすいものから深いものへ。

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